「バイオミメティクス」って知ってます?
簡単に言うと「動物をお手本にして先端技術に転用する」ってことです。
まだピンとこないかと思います。例をいくつか。
・蜘蛛の糸→強力な人工線維
蜘蛛の糸は同じ太さの鉄線よりもはるかに強く、非常にしなやかなため飛行機や宇宙服の新素材として期待されています。
・サメ肌→競泳用水着、船底の加工
サメのウロコは小さな水流を起こして抵抗を少なくする効果があるため、エネルギーのロスを最小限にすることができるそうです。
こういった「生き物が持つテクノロジー」を
現代工学に活かしていくのが「バイオミメティクス」。
いや~実に夢がありますね!
色々な生き物の特長を我がものに……なんて、まるでSFの世界!
しかし、生物のメカニズム研究においてもっとも夢があるのは恐らくこの生き物。
「ベニクラゲ」です。
ベニクラゲはなんと「不老不死」とされている生き物です。
不老不死! このワードが現実に出てこようとは!
全人類の夢と言っても過言ではないんじゃないでしょうか?
ドラ◯ンボールのフ◯ーザ様も不老不死を望んでいましたし。
現在絶賛研究中、不老不死の夢を叶えてくれるのはこの生き物かな?
ドリーム生物、ベニクラゲについて見ていきましょう。
・本当に不老不死? ベニクラゲってなんだ?
まずはベニクラゲの基本情報をご紹介。
ベニクラゲは「花クラゲ目ベニクラゲモドキ科ベニクラゲ属」に分類されるクラゲの1種です。
世界中の暖かい海に生息していて、日本では北海道から沖縄まで、広い範囲で生息しています。
大きさは最大で1センチくらい、体の中心に赤っぽい内臓が見える姿をしています。シンプルでカワイイ見た目ですね~。
と、今回はカワイイ生き物特集ではありませんのでこの辺で。
みなさんが気になってしょうがない「ベニクラゲの不老不死」について解説を始めますね~!
Q.ベニクラゲって死なないの?
A.普通に死にます。
食べられたりしたらすぐ死にます。
ちっちゃいクラゲなので、小魚たちからすればちょうどいいオヤツみたいなものですからね。食べられて消化吸収されてお陀仏です。
Q.え? 不老不死じゃないの?
A.ベニクラゲは「若返り能力」を持っていて、
それを繰り返す限りは理論上不老不死です。
さて、これがベニクラゲの不老不死に関する本質です。
死にそう→若返る→成長→死にそう→若返る……と、
外敵に襲われて八つ裂きにされたり、胃酸で溶かされたりしない限りは若返り続けることで寿命による死がないのでは? と考えられています。
「考えられています」なのは、未だベニクラゲの不老不死については研究が進められている段階だからです。
次項では、ベニクラゲの若返りの方法について詳しく解説致しましょう。