飼育できる!日本のイソギンチャクの種類。

みんな知ってるけど謎な生物イソギンチャク。

実は飼育できる、日本にいる種類を集めました。

スポンサー

日本のイソギンチャクの種類!磯で採集できる!

たくさんの触手を広げ、つつくと縮む。

イソギンチャク自体はよく知られた生物ですが、そもそも何者で、日本にどんな種類がいるかというのはあまり知られていないのでは。

そもそもイソギンチャクとは?

イソギンチャクは
刺胞動物門 花虫綱 六方サンゴ亜綱 イソギンチャク目
に分類される生き物です。

動物科植物かわからないと思っていた方。イソギンチャクは立派な動物なんですよ。

我々ヒトが属するのは 脊索動物門 脊椎動物亜門 で、かなり離れたグループです。

漢字では「磯巾着」と書きます。
刺激を与えるとすぼまる姿が巾着のようだったからでしょうね。

イソギンチャクの体の中心には口があります。
体の構造も巾着状で、肛門はなく、食べ物も食べかすも同じところから出入りします。
なんと、卵を産むのも口からなんですよ!

多数の触手には、毒のある針を備えています。
種類によりますが、プランクトンや小さな動物をとらえ、口に運びます。

体の下側は全体が足になっていて、これで岩に張り付いたり歩いて移動します。

それでは、日本の磯でみられるイソギンチャクの種類を紹介します。

種類1)ウメボシイソギンチャク

ウメボシイソギンチャク科ウメボシイソギンチャク属
ウメボシイソギンチャク
学名:Actinia equina

直径は5㎝ほど。
分布は本州~九州。

その名の通り、梅干しみたいなイソギンチャクです。

梅干しみたいなのはしぼんでいるときの姿。色もくすんだ赤でそっくりです。
触手を開いているときはふつうのイソギンチャクの姿です。

潮間帯という、潮の満ち引きによって1日のうちに陸上⇔海中になる部分に生息しています。
潮間帯の中でも比較的高いところにいます。

種類2)ヨロイイソギンチャク

ウメボシイソギンチャク科ヨロイイソギンチャク属
ヨロイイソギンチャク
学名:Anthopleura uchidai 

直径6㎝ほど。
北海道~九州に分布しています。

本種も潮間帯でみられるイソギンチャクです。

何が「ヨロイ」なのかというと…
体の側面に貝殻の破片や小石・砂粒をたくさんつけており、しぼんだ時に鎧のようにびっしりと体を覆うのです。

種類3)タテジマイソギンチャク

タテジマイソギンチャク科タテジマイソギンチャク属
タテジマイソギンチャク
学名:Haliplanella lineata

直径は3㎝ほど。

これも名前の通り。縦縞なイソギンチャクです。

日本各地に分布しており、潮間帯のなかでも高い位置に棲息するため、潮の満ち引きが小さい日でも採集しやすいイソギンチャクです。

個人的にはカラーリングがヒルみたいでちょっと苦手。

日本のイソギンチャクの飼育は難易度低め。飼育セットなど。

特に潮間帯に棲むイソギンチャクは、干潮時の乾燥や高温、潮が満ちるときの急激な水温水質の変化に耐えることができるなど、強い生き物といえます。

小さくて柔らかい体ながら、飼育しやすいのがイソギンチャクです。

イソギンチャクの採集方法

採集に向いているのは、干満の差が大きい日、大潮などを選ぶとよいでしょう。

潮だまりができる磯に出かけ、イソギンチャクを探します。
※干潮時に遠くに行き過ぎて、満ちる潮にのまれることのないよう注意してください。

イソギンチャクがカキの殻や小石にはりついていたらラッキー!そのまま持ち帰りましょう。

しかし多くは岩や岸壁に張り付いています。

ウメボシイソギンチャクは爪ではがすことができますが、吸着力が強くそれができなかったり、傷つけてしまいそうなときは、岩ごとはがして持ち帰ります。
金槌とくぎまたはマイナスドライバーで岩を砕いてイソギンチャクを採集します。

潮間帯のイソギンチャクは水に入れずに濡れた布袋に入れます。
潮だまりの中あるいは潮下帯のイソギンチャクはバケツや水槽に水を張って持ち帰りますが、帰ってから別の水槽に移す際に再度はがさなければならなくなる恐れがあるので、これも布袋に入れてから水に入れます。

イソギンチャクの飼育方法

イソギンチャクはコップのような小さな容器でも飼育することができますが、小さな容器では水が汚れるのが早いのであまりおすすめできません。
フィルター付きの45㎝以上の水槽での飼育をお勧めします。

底面フィルターを水槽にセットし、砂利と岩で水槽をレイアウトします。

潮間帯に棲む種類のイソギンチャクでは、ときおり水を抜いて干潮の環境を作ってやります。

イソギンチャクの餌

イソギンチャクはプランクトンを食べますが、飼育下でプランクトンを与えるのはかなり大変です。

ありがたいことにイソギンチャクは人工飼料や魚肉、オキアミ、アサリなども食べてくれます。餌は2~3日にいちど与えますが、最終直後や水替えをした後などはイソギンチャクが落ち着かず、食べないこともあるので様子を見ましょう。

日本のイソギンチャクを飼育→観察ポイントをご紹介!

イソギンチャク観察ポイント1:採餌

イソギンチャクにえさを与えた時の様子を観察します。

餌の種類や大きさを変えて、食べ方に違いがあるか観察してみましょう!

イソギンチャク観察ポイント2:移動

一見動かなさそうに見えますが、イソギンチャクは歩いて移動することができます。
一定時間ごとにイソギンチャクの位置を記録したり、もといた場所から移したりして、行動を観察します。

イソギンチャク観察ポイント3:繁殖

オスとメスが子供を作るのが普通…と思っていませんか?

イソギンチャクは種類によって、様々な方法で数を増やします。
卵を産むもの、分裂するもの、胃の中の肉片が1匹の個体になるものなど…

他の2つより観察が難しいですが、ほかの動物ではなかなか観察できない部分でもあります。

採集したイソギンチャクがどんな増え方をするのか調べてみましょう。

イソギンチャクの観察ポイントは、考えれば他にもたくさんあると思います。

例えば、イソギンチャクは潮間帯に棲んでいるので、人工的に干潮満潮を作った時の反応、ほかのイソギンチャクに出会ったときどうするか、などなど。

ぜひあなたのイソギンチャク愛とアイデアセンスを発揮してみてください!

スポンサー

ブログランキングに参加しています。

ブログランキング
ブログランキング・にほんブログ村へ

↑ 押していただけると元気が出ます!!
よろしくお願いします!


シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする