タコノマクラ……。
タコの枕?
今回はなんだかちょっぴり「粋」な名前ですね。
地方の銘菓みたい。
以前、スカシカシパンについての記事を書きました。
「透かし菓子パンって名前ヘンだな~!」って書いたんですけど、
「タコの枕」ってコレも大概な名前ですよね。
なんでしょうね、この仲間は基本的にこんなネーミングなんですかね?
ウニの仲間なんですが、
ただでさえ「バフンウニ」やら「マンジュウウニ」やらいるんですから。
なんですかこの対比は。かたや馬糞、かたやまんじゅう。でも美味しいのは馬糞のほう。
スカシカシパンは透かしのある菓子パンみたいな見た目ですが、
タコノマクラはタコの枕にしてはファンシーすぎる見た目をしています。花柄? みたいな……。枕というよりクッションみたいですね。
こんな生き物が海底にいるんですよ。スカシカシパンと並んでたら桜アンパンに見えるかもしれませんね。海底ですけど。
今回はそんなよくわからない生き物、タコノマクラについて見ていきましょう。
・スカシカシパンの親戚「タコノマクラ」。この子も大概ヘンなヤツ。
この5枚の花びらみたいな模様のタコノマクラ。
分類はウニ網タコノマクラ目タコノマクラ科……。
スカシカシパンがタコノマクラ目スカシカシパン科なのでかなり近縁です。
ちなみに生息域もほぼ同じ(中部地方より南)ですから、一緒に目にできる機会もありそうですね。
ウニの仲間たちがどういう意図でこんなキュートな進化を遂げたんでしょうか?
スカシカシパンは砂に潜って隠れるためにジャマなトゲを短くしたと考えられていますが、タコノマクラはどうなんでしょう?
タコノマクラも砂に隠れていることはありますが、スカシカシパンのようになるべく隠れたいわけでもないらしく、海底にポツンといることもあるそうです。
しかし、その短いトゲに海藻や海中のゴミが引っかかって岩などに擬態(?)していることも。これもトゲが長いとできない隠れ方ですね~。