なんか人気ないんですよねー、両生類・爬虫類。
図鑑もあんまり売ってない。けしからん。というわけで今日はカエルでーす。
身近な日本のカエルをペットに!田んぼでゲットできる種類と飼い方!
田舎にいると身近な存在、そして生態系の中でも実はとても重要な生き物。
そして、かわいい!
そんなカエルの扱いがこの国では雑な気がするので、やや気合を入れてカエルたちを紹介していきたいと思います。
ニホンアマガエル
無尾目アマガエル科
学名:Hyla japonica
全長:3〜4cm
分布:北海道・本州・四国・九州・およびその周辺の島
有名ですよね!かわいいですよね!
黄緑色の体の印象が強いですが、褐色・灰色と体色を変化させることができます。自由研究にもぴったりですね。
稀に色素異常で真っ青なもの、黄色に赤目のアルビノなどもいます。
吸盤が発達していて、草の上に登ったり、ガラスにはりついたりできます。この点も、自由研究にぴったりですね〜。何にはりつけるか、角度はどこまでいけるか、などなど…吸盤を顕微鏡で見てみたりして…
小さくて移動能力もさほどないので、捕獲は簡単です。
ニホンアマガエルの飼い方
長期的な飼育は初心者向けとは言えないかもしれません。
というのも、小さなニホンアマガエルの餌を確保するのが難しいからです。
成体のカエルの餌は、基本的には生き餌です。死んだ餌やペレットを与える場合は、目の前で動かしてやります。
アマガエルの餌は、身の回りで昆虫を採集して与える・餌用のショウジョウバエやコオロギを購入/自宅で繁殖させて与える・人工飼料に餌付かせるという選択肢となります。
飼育環境は、アマガエルがよく木や草に登るという性質も考えて、流木や観葉植物を入れた立体的なものにします。床材は新聞紙で良いですが、水苔や腐葉土だと見た目にもきれいです。
水場も用意し、常に新鮮な水がある状態にしてあげます。
脱出にも注意しましょう。
へたをすると脱出したものの水を得られず干からびてしまう…なんてことも考えらるので、ふたはしっかり閉めましょう。
カエルは野生では冬眠しますが、飼育下ではさせなくてもOKです。
ただ、冬眠させた方が繁殖には有利となります。
冬眠させる場合は5~10℃度に保ちます。
自由研究で1週間ほど飼育するのであれば、飼育側もカエル側も負担が少ないでしょう。※逃すときは必ず捕獲したのと同じ場所で!同じ種類がいても、違う場所だと遺伝子汚染などの恐れがあります。
トノサマガエル・トウキョウダルマガエル
トノサマガエル
無尾目アカガエル科
学名:Rana nigromaculata
全長:6〜9cm
分布:四国・九州〜関東と仙台を除く本州 ※北海道などでも移入種として見られる
トウキョウダルマガエル
無尾目アカガエル科
学名:Rana brevipoda porasa
全長:6〜9cm
分布:関東~長野・新潟・仙台地方 ※北海道などでも移入種として見られる
見分けづらい似た種類なのでまとめました。
身の回りのカエルがトノサマガエルだと思っていたら、トウキョウダルマガエルの方だったなんてことはよくある話です。
区別なく「トノサマガエル」と呼ばれることも。
背中に隆起があり、黒い斑紋が並びます。迷彩っぽいカラーリングです。
田んぼの畔に多く、近づくとすぐに水に飛び込んでしまいます。
跳躍力が高く、泳ぎも早いので、捕獲には網を持っていくと良いです。
飛び込んだ後は、よく見ると付近の泥の中に隠れている場合があるので、諦めずに探してみましょう。下からすくおうとすると逃げられやすいので、上から網を被せて逃げ場をなくしてから網ごとてで掴むと良いです。
トノサマガエル・トウキョウダルマガエルの飼い方
姿がそっくりの2種類は、飼育の方法も同じです。
アマガエルに比べると水への依存度が高く、木に登ったりはしないので、水場と陸・隠れ家がある飼育設備を作ります。高さはさほど要りません。
水場と陸は、陸の方を砂を積み上げて作ったり、タッパーなどを水容器にしてその外に砂などの床材を入れて分けます。
隠れ家は割れた植木鉢や植物で。
アマガエルより大型なので、オタマジャクシから変態したばかりの小さな個体でない限り、餌の確保は比較的容易でしょう。
毒があるけどかわいい日本のカエル!ペットにできるよ、ヒキガエル!
アズマヒキガエル
無尾目ヒキガエル科
学名:Buso japonicus formosus
体長:4~17cm
分布:近畿〜東北 ※北海道などで移入種としてみられる
いわゆる「ガマ」です。
がまぐちにがまの油、きっと昔の日本人に親しまれていたんでしょうね。
大型の蛙なので、蛙合戦も見応えがあります。
目の後ろに毒腺があり、危険が迫ると頭を下げて毒腺を強調した威嚇ポーズをとります。毒のためにあまり捕食者はいませんが、ヤマカガシはこのカエルを好み、その毒を利用します。
毒はオタマジャクシのときから持っており、移入先の北海道ではヒキガエルのオタマジャクシを食べた在来のサンショウウオが中毒死するといった悪影響がでています。
カエルと言えば水辺のイメージがありますが、繁殖期以外はほぼ水に入らず、山の中や畑など比較的乾燥した場所でも見られます。
アズマヒキガエルの飼い方
毒があるしちょっと…と思うかもしれませんが、実は今回紹介したカエルの中では最も飼育しやすい種類です。
毒を出すのは驚いたり危機に陥ったしたときだけなので、危険があるとしたら捕獲時~飼育初期の人馴れしていない期間だけです。
体が大きいので与えられる餌の幅が広く、ピンクマウスを購入して与えることもできます。
また、乾燥にも比較的強いため、他の蛙に比べ湿度に気をつかわずにすみます。
飼育環境は、腐葉土や水苔の床材、隠れ家、水入れを用意します。体重があるので、水入れをひっくり返されないよう工夫しましょう。陶器の重い水入れを使用するか、半分床材に埋めるように設置すると良いと思います。
カエルの脱皮が観察できる!
さて、ご存知でしたでしょうか。
カエルは脱皮します!
でも、脱皮殼なんて見たことがない、という人が多いのではないでしょうか。蛇の脱皮殼は有名ですが…
多くの蛙は皮膚が湿っていて、薄く、しかも脱皮殼は食べてしまうので見当たらないんですね。
ところがヒキガエルの場合は、ある程度厚みのある皮膚のためか、脱皮殼を見ることができます。ヒキガエルも殼は食べるのですが、飼育食べ損ねが落ちていることがあります。
手の脱皮殼、手袋みたいなんですよ。
カエルの手袋。なんだか絵本に出てきそうな響きですが、これがリアルに観察できます。