食べ物って究極に身近な生き物じゃないですか?
ということに気づいたのと同時に、鍋が恋しいので、冬が旬の魚のハナシ。
アンコウ:冬に鍋で食べたい魚。産地と生態とレシピ。
アンコウ科
キアンコウ
学名:Lophius litulon
アンコウ科
アンコウ
学名:Lophiomus setigerus
深海魚!のイメージで、実際 ~500mほどの深海にもいます。
が。。。
意外にも水深25mくらいのところにもいる魚。
北海道以南、ほぼ日本全国に生息しています。
水揚げが多いのは福島です。
光る疑似餌を持つ「チョウチンアンコウ」のイメージがありますが、日本の鮮魚店に並ぶのはキアンコウ、アンコウという別種の魚です。
この2種はよく似ているため、区別されずに売られることがほとんど。
両種は頭が大きく、扁平な形をしています。
泳ぎは苦手そうな体型。
つまり、海底で獲物を待ち伏せる捕食者です。
アンコウの七つ道具
まさか…!? 魚が道具を…???
なわけはなくて、
別にアンコウ自身が使う道具を持っているわけではありません。
アンコウの7つ道具とは、
- 肉
- 皮
- 肝(あんきも)
- えら
- ひれ
- 胃(水袋)
- 卵巣(ぬの)
のこと。
骨以外ほとんど捨てる場所がない魚。
なんか、牛の部位別呼び方みたいな感じですね。
書いていたら牛の記事も書きたくなってきたなぁ。
全部食べたい場合は、まるごと1匹購入しないと難しいかもしれませんね。
アンコウの(変わり種)レシピ
表題の通り、鍋!
ですが、ここではちょっと変わった鍋をご紹介。
「どぶ汁」
名前がアレですが…
この鍋、野菜の水分だけで煮込むんです。
これを聞いたらめちゃくちゃおいしそうじゃないですか?
- 肝100gを鍋で炒め、味噌100gと酒50ccでのばす
- 白菜・にんじん・しいたけ等お好みの野菜とアンコウの身150g前後を入れて煮込む
※水分が少ない野菜の場合や焦げ付きそうな場合、だし汁を少量加えます
タラ:冬に鍋で食べたい魚。産地と生態とレシピ。
タラ科
スケトウダラ(スケソウダラ)
学名:Theragra chalcogramma
タラ科
マダラ
学名:Gadus macrocephalus
タラ、と一口に言っても、実は2種類います。
卵巣がタラコや明太子になるのがスケソウダラ。
身は練り製品になることが多いです。
切り身で売られることが多いのはマダラ。
白子はマダラのものが多いです。
ちなみに、
タラコがスケソウダラの卵
数の子はニシン
からすみはボラ
とびこはトビウオ
キャビアはチョウザメ。
~500mと、生息する水深はアンコウと同じ。
まるごと売られているのをみることは少ないですが、実はマダラは120cm、スケトウダラも80cmほどにもなる結構大きな魚です。
タラのレシピ
アンコウは鍋のイメージが強いですが、タラは鍋のほか、ムニエル・唐揚げ・ホイル焼きなども一般的です。
マダラの子が流通しているなら、「子和え」がおすすめです。
- フライパンに油を敷き、マダラの子300gとつきこんにゃく400g (1袋) を炒める
- 醤油 大さじ2、酒 大さじ1、みりん 大さじ2、砂糖 大さじ1、だし汁 または めんつゆ 適量 (調味料は好みに応じて増減してください)を加えて煮詰める
カジカ:冬に鍋で食べたい魚。産地と生態とレシピ。
海のカジカと川のカジカがいます(別種です)が、ここでは海のもの。
カジカ科
トゲカジカ
学名:Myoxocephalus polyacanthocephalus
南の方にお住いの方は知らないかもしれない…
もっと肉はないかと鍋の底をつつきまわして壊してしまうほどおいしい、ということで「ナベコワシ」の俗称すらつく魚。それがカジカです。
アンコウやタラと同じく、白身で淡白、そしてぶさいくです。
産地ではふつうにスーパーで売られています。
沿岸にも多く、釣りのターゲットでもあります。
自分で釣って血抜きをし、新鮮なものをいただけたら最高ですね。
とくに12~2月の産卵期は岸寄りするため、漁港や磯から釣れやすくなります。
カジカのレシピ
カジカもアンコウ同様、ほとんど捨てるところのない魚です。
皮もぷるぷるでおいしいですよ。
淡白な魚なので、あまり濃い味付けでない方が良いでしょう。
- 昆布を水に入れ、火にかけてだしをとる。沸騰したら昆布を出す。
- お好みの野菜、カジカを入れて煮込む
このままポン酢でいただいても良いですし、醤油などを入れてもおいしいですね。
カジカの卵は、イクラ同様醤油漬けで。
好きな生き物は食べちゃう派の管理人でした。