ゴールデンカムイシリーズ「ナキウサギ」。ウサギの鳴き声ってどんなんだぜ。生息地はどのあたり?

イヌはワン。

ネコはニャーニャー。

ネズミはチューチュー。

……はてさてウサギは?

はいゴールデンカムイシリーズです。

今回は「ナキウサギ」。

え? ナキウサギってどんなのだっけ? いつ出てたっけ? と思いませんか? ウサギっぽくない外見なので印象に残りにくいんですよね~。食レポもないし。

ちなみにこんなの。(Google画像検索)

かわええ~。でもウサギっぽさはないですね。ハムスターとかモルモットっぽいな……。

ナキウサギは単行本11巻、101話と103話に登場しています。103話では扉絵の主役まで! 次ページで悲劇が訪れてるけど!

絶妙なマイナー加減、ナキウサギについて見ていきましょう。

・ゴールデンカムイ出演「ナキウサギ」。そもそもウサギってどういう鳴き声してるの?

ナキウサギ……。

「ナキ」ウサギですよね。

そもそもウサギってどういう鳴き声でしたっけ?

我々がウサギの鳴き声を知らないのも無理はありません、

なぜならウサギには声帯がないので、

鳴き声なんて最初からないんです。

鼻やノドから空気を出すことでブーブー、ピーピーと「音」を出すことはありますが、「声」はないんですね。人間でいう「いびき」みたいなものでしょうか。いびきも声帯がなくても音は出ますからね。

対するナキウサギには声帯があり、鳴き声もあります。

鳴かなかったら名前負けもいいとこですからね。よかったよかった。

ナキウサギの鳴き声は「ピュイッ」あるいは「チュイッ」という、小鳥とネズミを足したような高い音。オスとメスでは微妙に声が違うんですよ。メスのほうがちょっとPっぽい音というか……。

ナキウサギの多くは縄張りを持っているので縄張りを主張するために声を出していると思われます。

・ナキウサギの仲間たちの広い生息地。北海道にいるのは「エゾナキウサギ」。

ナキウサギは「重歯目(ウサギ目)ナキウサギ科ナキウサギ属」に分類される生き物の総称です。

私たちが知っているいわゆる

「ウサギ」は「重歯目(ウサギ目)ウサギ科」属しているので、近縁ながらビミョーに離れている親戚さんにあたりますね。

おもに世界中の寒冷な地域(アジア・北米・東欧の一部)に生息し、一部はアジアの草原に巣穴を掘って地下で生活します。

ゴールデンカムイにも出演しているのは

日本唯一のナキウサギである「エゾナキウサギ」ですが、

こちらはロシア~北海道まで生息する「キタナキウサギ」の亜種。

エゾナキウサギは体長10~20センチほど。岩場を素早く走れるように耳が短く丸くなっているのが特徴。北海道の涼しい高山に生息し、岩や石がゴロゴロしている通称「ガレ場」と呼ばれる地域を好みます。

岩場を利用した巣を持ちますが冬眠をせず、夏秋に食料を溜め込んで冬を越します。食べるのは草葉や花、コケなどの植物。高山ゆえの食料の少なさを補うために未消化のフンを食べて少ない食料から栄養を確実に摂取する「食糞」を行います。ウサギ類の食糞は有名ですね。

作中でも「下山するに連れて獲れなくなって来た」と言われているように、高山帯での生活に適応したがゆえに下界は暑すぎて生きていけません。なんと20℃以上で体調を崩してしまうんだそうです。

快適なのは12℃。

人間にはたまらない寒さですね、さすがモフモフしてるだけある。

湿度にも弱く、高山のキレイな空気に慣れているため下界の空気を吸うと肺にカビが生えて死んでしまいます。「高山の哲学者」というあだ名がありますが、なんだか物悲しさも感じてしまいますね。

そして実はエゾナキウサギはとってもレアな生き物なんですよ!

なんと発見されてから100年経ってないんです!

日本で、しかも哺乳類がですよ? ジャングルで新種の昆虫が見つかるのとはワケが違います。

1928年、道東の置戸という町で発見されるまではエゾナキウサギは幻の存在でした。伝承などはあるものの、いわゆる「学術的な発見」は昭和になっていたのです。

明治期にはアイヌ民族や開拓民がエゾナキウサギの存在を知っていましたが、まさか日本で唯一のナキウサギ科だとは思わないわけじゃないですか。そもそも当時は生きるのに精一杯ですし。

捕獲時は分類もよくわからない「珍獣」として新聞に取り上げられるくらいレアだったんですよ。高山帯にしかいないので発見が遅れてもしょうがないんですけどね。

・ナキウサギを飼育してみたーい! 飼える? そもそも買える?

このナキウサギ、愛くるしい見た目やサイズ感からペットとして飼いたいという声がたくさんあるのですが。

飼えません。そもそも買えません。

そしてエゾナキウサギは鳥獣保護法により飼育が禁じられています。ドンマイ。

じゃあ世界のナキウサギの仲間たちを……と思いますが、これらも多湿な日本で飼育することはほぼほぼ不可能、かつて研究のために施設で飼育されたことはあったのですが、やはり数年で死んでしまい、飼育下の繁殖も失敗したとのこと。

仮になんらかの方法で入手したにしても、年中適温である12~18℃くらいを維持するのって日本じゃムリじゃないですか? 12℃くらいにしてくれるクーラーってもはや冷蔵庫ですよ。

札幌にはエゾナキウサギを保護する団体も20年近く活動していますし、そもそも飼育どうこう言える状態ではない、ということですねー。残念ながら。

飢えたときに罠で捕獲して食べるくらいにしておきましょうね。(非常時だったらしょうがない)

スポンサー

ブログランキングに参加しています。

ブログランキング
ブログランキング・にほんブログ村へ

↑ 押していただけると元気が出ます!!
よろしくお願いします!


シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする