浦島太郎って知ってます?
日本生まれならほとんどの方がご存知、某携帯電話会社のCMでもおなじみですね。海の声ね。
~あらいあらすじ~
イジメられていたカメを助けて竜宮城へ招かれた浦島太郎。
竜宮城の乙姫さまに歓迎されて飲めや歌えの大騒ぎ。
帰りに「絶対に開けないでね」と玉手箱を貰った浦島太郎。
開けてみたらおじいちゃんになってしまいました……。
っていう子供心にオチがよくわからない昔話。
「助け損じゃねーか」
「乙姫のやることがエグすぎる」という竜宮城サイドの悪口に終止する後味悪さ。
心優しい浦島太郎はカメを助けてあげましたが、今回紹介する「コイツ」だったら絶対に助けず、そんな悲劇も起きなかったと思いますね。なんとなく。
コイツに「浦島さま! ぜひ龍宮城に!」とか言われても多分ついて行きませんよ。まず子供たちが砂浜でコイツを棒でつついていたとして、「あつ、保護しなきゃ!」と思わない。
そもそも浦島太郎は漁師らしいので、むしろ獲物ですよね。「珍しい魚だなあー」って。
見た目も名前もファンタジックなリュウグウノツカイ。
現代においても珍しい存在で、生きている状態で見られることはまずありません。
今回はそんなリュウグウノツカイを見ていきましょう。
・深海魚であるリュウグウノツカイ。地震の予兆ってホント!?
さてさて。まずはリュウグウノツカイの基本情報から参りましょう。
分類はアカマンボウ目リュウグウノツカイ科リュウグウノツカイ属。
余談ですがアカマンボウ目にマンボウは属しておりません。
おいおい既にツッコミどころが(マンボウはフグ目マンボウ科)。
太平洋・大西洋・インド洋、世界中の外洋に生息。
平べったくて細長いボディは銀色ベース、
頭から尾に向かってトサカのような背ビレがありますが、これは鮮やかな赤色。
パンキッシュなモヒカンスタイル。ウロコも歯もなく、口元がしゃくれています。
サイズは意外に大きく3メートルほど。
全長11メートルに及ぶ個体も発見されており、サメやエイなどの軟骨魚類を除くと魚の中でもっとも長い生き物になります。
……。
こんなんがいるんなら竜宮城行きたくないなー。
外見にインパクトありすぎですわ。
この外見のスゴさ(?)から世界中でリュウグウノツカイがモチーフとなったであろう伝承・伝説が残っています。
まずなんといっても「シーサーペント」。
いわゆる「大海蛇」ですね。仮に11メートルのリュウグウノツカイを水面に見つけたらモンスターに見えることでしょう。と、いうかリュウグウノツカイを知らない当時の人からすれば本気でモンスターでしょう。顔怖いし。
日本では人魚伝説と関係あるのではないか? とも言われています。
西洋での人魚はジュゴンなどの海牛(かいぎゅうのこと。ウミウシではない)が人魚のモデルではないかとされていますが、日本の人魚伝説には「白い肌」「赤い髪」とあり、銀色ボディと赤色背ビレであるリュウグウノツカイはこの特徴に合致しています。
深海魚でめったに見られないこんな生き物を見て、昔の人もロマンとファンタジーを感じたんでしょうか。
リュウグウノツカイが上がると「地震の前触れ」とする迷信もあります。
根拠ないですけど。(ばっさり)
まあ大抵の珍しいものは天変地異と結び付けられますからね。祟りとか。