冬に観察できる本州・四国・九州の野生動物の種類
沖縄は木の葉が落ちない植物が大半なので、特別冬のメリットはなくなってしまいます。そのため、沖縄の動物はまたの機会に…
ニホンツキノワグマ
冬眠しますが、ヒグマ同様、初冬や早春には足跡が観察できます。
ヒグマに比べ木登りが得意。
ホンドギツネ
昆虫やノネズミから果実も食べる雑食性の動物です。
姿はなかなか見かけなくても日本人には馴染みの動物ですね。
ホンドタヌキ
キツネと並んでなじみ深い動物。
アライグマと似ていますが、顔や尾の模様、足跡の形が違います。
ため糞をすることでも有名。
ニホンアナグマ
地中に巣穴を掘って生活します。
地方によってムジナと呼ばれますが、ムジナがタヌキを指す地方もありなかなかややこしい…タヌキがアナグマの巣穴を利用することもあり、ややこしさは倍増です。同じ穴のムジナ。
ニホンカモシカ
希少な動物のようですが、長く保護されてきたこともあり、シカに比べ人に対する警戒心が薄く近くで観察できるかもしれません。
ただし、単独生活なので、発見はやや難しいかも。
シカではなく、ウシの方に近い動物です。
ニホンジカ(ホンシュウジカ・キュウシュウジカ)
ニホンジカは北に住むものが大型、南のものが小型です。
バンビ模様は夏毛の時だけ。
ニホンイノシシ
足が短いせいで、シカより積雪に弱いようです。豪雪地にはいません。
シカはほぼ逃げる専門ですが、イノシシは窮地に陥ると反撃に転じます。動物の足の間に突進して牙で突き上げる性質があります。足の間=動脈や四つ足の動物なら心臓、ヒトも動脈がある急所なので、猟犬を殺してしまったり死人が出ることも…
足跡はシカよりも副蹄(後ろ側にある蹄)が目立ちます。
ノウサギ・トウホクノウサギ・キュウシュウノウサギ
北海道のユキウサギとは別種。日本固有種です。
降雪地に住むトウホクノウサギは冬は白い毛に生え変わります。
ニホンリス
樹上生活が中心なので足跡は多くないかもしれませんが、木の葉が落ちた冬は観察しやすくなるでしょう。
長野県茅野市の茅野市運動公園の森が観察のメッカ(?)だとか。いっぱいいます。
冬の野生動物観察方法&注意点
持ち物:双眼鏡・カメラ・野帳(ノート)・鉛筆orシャープペン
野生動物の多くは夜間活動します。また、気温が上がると雪が溶けて足跡が消えてしまう恐れがあるので、観察は早朝がおすすめです。早朝ならばねぐらに帰る野生動物にも会えるかもしれません。
木の葉が落ちて姿を見やすいとはいえ、野生動物は身を隠すプロであり、とくに日中はなかなか姿を見せませんので、足跡の観察が中心となります。
足跡からわかるのは、動物の種類だけではありません。
- どちらに向かっているのか?
- 何をしているのか?
足跡をつけていけば、動物が何をしていたか想像することができます。
※夢中になって遭難しないように!
のんびり歩いていたのか、走っていたのか。
敵に追われていたのか、獲物を追っていたのか。
単独だったのか、群れだったのか。
動物と動物の関係も見えてくるでしょう。毎晩動物たちのドラマがあり、私たちは間接的にそれを見ることができるのです。これが醍醐味ですね!
足跡、足跡…と足元ばかりに目をやりがちですが、頭上にリスがいたり、双眼鏡で覗いたら遠くの山にシカが見えたりしますので、ときどきそのあたりも気をつけてみると良いですよ。