・カタツムリが餌を食べないんだけど……。病気? 死んじゃったの?
カタツムリが餌を食べない原因は意外と多いです。
まず、餌を食べない状態は大きく分けて2つあります。
- 殻から出て動いているけど食べない。
- 殻から出てこないので食べない。
・殻から出ているとき
カタツムリが元気なのに餌を食べないとき、第一に考えられるのは
「お腹いっぱいなので食べない」ことです。
カタツムリの個体や大きさによってて餌の適量は変わりますので、餌がたくさんありすぎて食べきれない、ということが考えられます。
もう1つのパターンは、
「単純な好き嫌い」です。
カタツムリは好き嫌いします。ネコが猫缶に慣れてキャットフードを食べないのに似ていますね。先述したとおりかたつむりは甘いものが好きで苦いものが嫌いなので、甘い果物ばかり食べていると苦いものを選り好みして食べなくなることがあります。
いずれにせよ、殻から出ているのに餌を食べないときは、元気だけど諸事情で食べない、ということが多いです。
・殻から出てこないとき
カタツムリが殻から出てこないときは、カタツムリが弱っている可能性があります。
カタツムリは「変温動物」です。人間などの哺乳類とは違い、温度変化による影響を大きく受けます。カタツムリは暑すぎる、寒すぎるときには体を守るために「夏眠」と「冬眠」をします。
「冬眠」は有名なのでご存知かと思います。体温が下がると動きが鈍くなり、餌を消化できなくなってしまうので殻に籠もって冬眠します。このとき、殻の入り口部分に膜をつくって乾燥や冷気から体を守ります。
飼育下のカタツムリも野生のものと同様に冬眠します。飼育場所は直射日光の当たらない日陰が好ましいのですが、秋・冬には寒くなりやすいのでカタツムリも冬眠することが多いです。この状態は、気温が暖かくなってくると自然に出てきます。
また、「夏眠」という状態は、雨の少ない夏に行うことがあり、暑すぎて体が乾燥するのを防ぐために殻の入り口に膜をつくって夏眠します。これも気温が活動に適した温度になれば復活するのですが……。
・「夏眠」「冬眠」はハイリスク
実は「夏眠」「冬眠」ともにカタツムリがそのまま死んでしまうことがあります。それもそうですよね、殻に引きこもってしまうくらい過酷な状態なわけですから、それに耐えきれなくて死んでしまうこともあるのです。
冬眠時は枯れ葉などをかけてあげて、ときどき霧吹きしてあげるといいです。餌も食べませんし、フンもしないので掃除は不要です。
夏眠時は逆に、霧吹きをして一時的に湿度が上がると「もう大丈夫かな?」と勘違いして出てきてしまうことがあります。気温がある程度落ち着くまではむやみに霧吹きをしないほうがカタツムリにとっては楽だと思われます。
エアコンなどで室温が安定していれば一年中起きていられるので、夏眠・冬眠で死亡するリスクを回避したい人は気をつけてあげるのもいいですね。
・最後に
カタツムリは案外、いろいろな理由で餌をたべなくなることがあります。
しかし対処法は簡単なものですので、「こういうパターンが多い」ということを飼い主が知っていてあげれば大丈夫ですね!
それでは良きカタツムリライフを!