鳥類の骨格:頚骨の特徴
哺乳類の頚骨がごく一部の例外を除き7個であることは広く知られています。
首が長いキリンも、首の骨は7個しかないんですね。
一方の鳥類では、インコの11個から白鳥の25個までと、数は決まっていません。
鳥類の首は非常にしなやかで、頭を後ろの方に向けて背中や尾の手入れをすることができるほどです。鳥類は首が柔軟な一方で、その他の脊椎、つまり胴体の部分はほとんど曲げることができません。
もし胴体がぐにゃぐにゃで不安定だったら、おそらく飛ぶことはできないでしょう。また後述する巨大な飛行筋をつける必要から、胴体が曲がらない構造になったと考えられます。
鳥類の骨格:胸骨周辺の特徴と名称
鳥類の骨格で最も特徴的なのが、飛行のための翼と翼を動かす筋肉を支える発達した胸骨です。
焼き鳥でよく見る、三角錐型の軟骨は、巨大な胸骨の先端部分です。
胸骨が支える飛行筋は体重の40%を占める場合もあり、飛行筋がつくため竜骨突起と呼ばれる部位が長く伸びています。飛ばない鳥については当然飛行筋も少なく、胸骨もつるりとしています。
鎖骨はヒトでは2本ありますが、鳥類では融合してU字型の「叉骨」です。名称は少し違いますが、どちらも読みは”さこつ”で、起源的にも同じ骨です。
鳥が羽ばたくとき、U字型の叉骨がばねのような働きをします。
鳥類の骨格:足の骨の特徴と名称
ヒトの指では、指1本につき1本ずつある中足骨が、鳥類では3本分融合して跗蹠(ふしょ)骨となっています。
足指の数が、指によって違うというのも鳥類の特徴です。
親指2本、人差指3本、中指4本、薬指5本で構成されています。
骨の数を数えればどの指かがわかります。
鳥の骨格標本は博物館で見られる!
さて、ここまでいろいろ解説してきましたが、実物を見て確かめたいですよね。よね?
鳥の骨格標本を見られるのは、予想通り(?)博物館なんですが、ホネヤーな管理人のオススメは、
の2つです。
とにかく「鳥」の標本を見たい!という場合は鳥の博物館。
いろいろな動物の標本を見たい場合は科博へどうぞ。
どちらも骨格だけでなく、剥製も見事です。
もっと骨格標本を身近なものにしたい!というなら、もう自分の手で作ってしまいましょう。
作り方はこちらの2記事を参考にしてください。