シマウマの縞はなぜあるのか?これまで天敵の目を欺くカムフラージュ説が有力でしたが、最新の研究から、全く別の理由だったことがわかってきました。
今回はダーウィンが来た!の内容+解説です。
シマウマはなぜ縞々? カムフラージュ説
複数個体集まると、縞で輪郭が分かりにくくなり、何頭いるのか分かりづらくなります。
しかし、これはヒトの目で見たときの話。
ライオンの目は解像度が低く、ヒトに比べぼやけた画像となります。これでは縞はないも同然です。
シマウマはなぜ縞々? 冷却説
強烈な日差しの中で暮らすシマウマ。
サーモカメラで見ると、模様が温度差として見えます。色による光の吸収量の違いによって、黒は温度が高く、白は温度が低くなるのです。
黒の温度が高い部分からは上昇気流が発生、白の温度の低い部分は下降気流が発生します。こうして気流の流れができ、シマウマの周りでは常に風が流れるはずです。
…ところが。番組中の実験から、縞模様で発生する気流よりも風の影響の方が大きいことがわかりました。
シマウマは毛が2mmしかなく、サバンナの動物の中でもかなり短い部類です。毛を短くし、草原を吹き抜ける風で体を冷やせるようにしたことで、暑い日中も活動できるようです。
シマウマはなぜ縞々?虫よけ説
ツェツェ蝿という吸血性の昆虫を寄せ付けない効果があるのでは、という説です。ツェツェ蠅は地域によっては病気を蔓延させ、そうでなくても大量に血を吸われれば危険です。
番組中でも実験が行われました。サバンナシマウマ、より縞が細かいグレビーシマウマ、全身黒・茶の馬のボードの横にツェツェ蠅の捕虫器を置くと…
確かに、全身一色のものより、縞がある馬のボードで捕虫数が少ないという結果が得られました。
特に暑い、赤道直下に住むグレビーシマウマの方が防虫効果が高いという結果となりました。
ツェツェ蠅がなぜ縞模様を嫌うのかは、まだ不明のようです。縞模様を嫌うのはツェツェ蠅だけなのかどうかは触れられていませんでしたが、気になるところですね。今後の研究に期待、というところでしょうか。