生き物の設計ミス:あなたの眼も欠陥品!?どうしてそうなった!!

こんにちは。

突然ですが、あなたは眼を使ってこの記事を見ていますよね…
実はその眼!!設計ミスがあるんですよ。

眼:光の通り道に障害物を作ってしまった

おかしいと思いませんか?

だって、カメラのレンズとフイルムの間に光を通さない物体を置いてしまったのと同じですよ?明らかにおかしいよ!

我々ヒトを含む脊椎動物の眼は
(外界) レンズ ガラス体 血管 網膜
の順に組織が並んでいます。

レンズはそのまんまなのですが、ピント調節をするための透明な組織です。
ガラス体というのは名前からして透明っぽい。その名の通り透明です。
血管。これによって眼に酸素や栄養が運ばれてきます。
網膜というのはカメラで言えばフイルムです。像を結ぶ場所です。

このなかに犯人がいます。
光の進行を邪魔する犯人が…!

って、もったいぶらなくてもわかりますよね。犯人は血管です。

眼底写真というやつを撮ると、この血管ちゃんがはっきりと見えます。網膜の上に。

こんな堂々と血管ちゃんがいるのに、血管ちゃんの存在を意識することがないのは、脳が補正してくれているからです。そもそも網膜の上なんかにいなければ、そんなことしなくても良かったはずなのに…。

ちなみに筆者は網膜に小さな内出血ができたことがあり、そのときは目の前に常に台形の影のような光のようなものが浮かんでいました(眼底写真を撮ったら台形の内出血がありました)。内出血が完全に消える前に影は見えなくなったのですが、これは脳が補正してくれたおかげなのか、それとも内出血が薄くなって気にならなくなったのか…どちらだったのでしょうか。

イカ・タコの眼はミスってなかった

さて、世の中にはこんな設計ミスは犯していない眼が存在するのです。
それが、イカやタコが持つ眼です。

彼らの眼は
(外界) レンズ ガラス体 網膜 血管
という構成です。

美しい配置ですね。
血管は網膜の後ろにありますから、光を遮ることはありません。

眼は眼でも、他人のそら似

驚くべきは、これだけではありません。

こんなにそっくりな、網膜と血管の順番くらいしか違いがないように見える、両者の眼なのですが、進化の歴史の中では全く別々に発明されたものです。
眼がない共通の祖先からたもとを分かった後に、眼はそれぞれ作られました。

恐竜の一部が飛べる鳥になったのと、ねずみのような動物が進化して飛べるコウモリになったのと同じようなものです。

発明された当時の姿に引きずられて、我々の眼は血管を残しているようです。

動物の体は、とてもうまくできているなぁと感心することが多いのですが、このようにとんでもない欠陥を隠していることもあるのです。

次回は、「そんなイカ様・タコ様にも重大な欠陥があった!」です。
生のスルメイカ・空腹感・知的好奇心をご用意の上、お待ちください。