身近な生物を捕獲してみよう:ヘビ 捕獲方法と毒を持つ種類の見分け方!

前回はヘビの飼育についてでしたが、まずは種類がわからない!という方のために、ヘビの見分けを。そして捕まえ方をご紹介します。

これだけは絶対回避!毒を持つ種類の蛇:マムシ・ヤマカガシ・ハブ

捕まえ方の前に、まずは捕まえても大丈夫なヘビを見分けられるよう、種類の紹介です。

「君子危うきに近寄らず」というわけで、自分の身を危険にさらさないよう、毒を持つヘビだけは見分けられるようにしておきましょう。

言わずと知れた毒蛇「ニホンマムシ」

クサリヘビ科マムシ属
和名:ニホンマムシ
学名:Gloydius blomhoffii
英名:Mamushi

英名が、なんとMamushiです。

※対馬にはツシママムシという、別種のヘビがいます。

死亡することもある毒を持つヘビで、絶対に近づいてはいけません。

全長50~85cm。ずんぐりとした太短い体型をしています。同心円状のいわゆるマムシ模様がついています。

アオダイショウなどの子供にも似た模様が付いています。見分けがつかない場合は近づいたり触ったりしてはいけません。

眼は猫のように縦長の瞳で、怖い顔をしています。猫同様、暗い場所では瞳が大きくなり、違った印象の顔つきとなります。

顔つきはいかにも「毒蛇」ですが、おとなしく、いじめたり誤って踏んだりしなければ噛まれることはありません。

万一噛まれてしまった場合は、大丈夫だろう、などと自己判断せずに必ず病院に行ってください。毒そのものも危険ですが、アナフィラキシーショック(アレルギー反応)が起こる場合もあります。

噛んだヘビがマムシかどうかわからない場合、(もちろん余裕があればですが)写真を撮って病院に行くと良いでしょう。

マムシは卵ではなく、胎内で孵化した子ヘビを産むというおもしろい生態を持っていますが、毒の危険性から「特定動物」に指定されており、許可なく飼育することはできません。写真や動物園で楽しむ生き物です。

きれいだけど手を出さないで! 「ヤマカガシ」

ナミヘビ科ヤマカガシ属
和名:ヤマカガシ
学名:Rhabdophis tigrinus
英名:Tiger keelback

全長150cmほどになります。メスの方が大型です。

北海道を除く、ほぼ全国に分布。

水辺に多く、カエルを食べることが多いですがオタマジャクシや魚も食べます。

赤や黒・黄色の入り組んだ模様をしていますが、地域によって大きな差があります。黒っぽい色やオリーブ色のほぼ単色のものもいます。

毒腺は奥歯にあるため深く噛まれなければ毒を注入されることはないですが、毒自体は強く、死亡例もあります。

分布は限られますが…超危険な毒蛇!「ハブ」

クサリヘビ科ハブ属
和名:ハブ
学名: Protobothrops flavoviridis
英名:Hub / Okinawa habu など

※八重山諸島(与那国島・波照間島を除く)には別種のサキシマハブ、宝島・小宝島(吐噶喇列島)にはトカラハブがいます。沖縄島には移入種のタイワンハブも。

2mほどにもなります。夜行性。

動きも素早く攻撃的な性質、全長の2/3ほどのジャンプするように咬む、という恐ろしい蛇です。威嚇行動もせず、いきなり咬んできます。攻撃性は島によると言われます。

沖縄群島・奄美諸島だけに住んでいます。

”毒蛇らしく”頭が三角形をしています。
体の色や模様は個体差があり生息地によっても大きく異なります。

意外にも、毒自体はマムシよりも弱いのですが、注入量の多さが危険性を増しています。

ヒメハブ

奄美諸島、沖縄諸島(一部除く)に生息するヘビです。

名前の通りハブより小型で~80cm程度です。
ハブは細長いですが、本種は太短くずんぐり、マムシに似た体型をしています。

こちらも毒ヘビですが、ハブに比べ毒は弱く量も少ないため、危険性は低いです。