身近な生物を飼育してみよう:(1)飼育が楽な爬虫類、ヘビ

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今回からスタートの、「身近な生き物を飼ってみよう」企画!

初回からいきなりヘビでいってみましょう!

飼育が楽なのはシマヘビとアオダイショウ!

国産のヘビ全てが簡単に飼育できるわけではありません。

飼育しやすいのは、
・アオダイショウ
・シマヘビ
の2種類です。

どちらもほぼ全国に分布していて、見かける頻度も多い種類だと思います。

シマヘビ:
その名の通り、体に縞模様があり、150cmほどまで大きくなります。
目が赤っぽい色で、明るい場所だと瞳孔が猫のように細長くなるので少し怖い顔。気性も荒い個体が多いと言われています(かなり個体差があり、おっとりした蛇もいます)。カラスヘビと呼ばれる黒い個体もいます。目はグレーで、通常のシマヘビとは違った美しさがあります。
尻尾を振って威嚇します。(40cmほどの個体がやっても「ぺちぺちぺちぺち…」と全然怖い感じがしませんが)

シマヘビ

アオダイショウ:
200cmにまでなる日本産最大の蛇です。
褐色〜オリーブ色で、個体差があります。縞模様が入っていますがぼんやりしたものです。
温厚な個体が多いと言われます。顔立ちもシマヘビに比べ優しい感じ。

アオダイショウ

どちらも子供のヘビ(幼蛇)はマムシのような斑紋がありますが、マムシと違って細長い体型です。カラスヘビの場合は子供の頃から黒く、このような模様はありません。電気コードそっくりですよ。
※区別がつかない時は近づかないこと!

シマヘビはアオダイショウに比べ、同じ長さでも頭が小さくスマート、アオダイショウはよりしなやかです。
シマヘビは水田周辺、アオダイショウは物置や屋根裏に出没しがちです。

飼育が簡単なのはこんな特徴があるから!

飼育が簡単な理由、それは

・飼育場所をとらない
・餌は週1回 ※子供は2回程度
・ヒーター、ライト不要
・冬眠できる
・うるさくない
・あまりかまってあげられなくても大丈夫

というところにあります。

飼育面積は最低でもとぐろを巻いた面積の3倍。
幼蛇なら飼育ケース、成体でもちょっとした衣装ケースで飼育ができます。

餌は週1回、幼蛇でも2回ほど。
脱皮の際やちょっと食欲がなかったりするともっと間隔が空きます。

国産の蛇なのでヒーターは不要です。冬眠させたくない場合のみ、使用します。
熱帯産の蛇では年中30℃にしなければならなかったりするので、これは大きいですよ。

20℃を下回ったくらいで餌を食べなくなります。
気温だけでなく日の長さも関係あるかもしれませんが、冬眠期間中は餌を食べずに半年も耐えることができます。

鳴かないのでとっても静か!

社会性のない動物なので、遊んであげないと寂しくなっちゃったりはしません。
一長一短ですが、「なつく」というより「なれる」という感じです。

へびちゃんの具体的な飼育方法

衣装ケースに5mmほどの空気穴を複数あけて飼育します。穴を開ける場所はふたの一方と、容器の壁の下部。ふたの穴と容器の穴の位置が遠くなるよう配置すると良いでしょう。床材は新聞、キッチンペーパー。見た目にこだわりたいという場合はウッドチップ等も市販されています。

ヘビは脱走の名手ですので、ふたをきっちりロックできるものにしましょう。さらにその上に重りを載せるくらい、これだけは注意したほうが良いです。

水入れは蛇の全身が入るものを。ひっくり返さないよう重いものがオススメです。重量はないですが、タッパーのふたに出入り口をつけると水がこぼれにくい容器が出来上がります。

身を隠す場所もあったほうが良いです。お菓子の空き箱か植木鉢がお手軽です。入れなくても床材の隙間に隠れてしまうこともありますが…
特に野外から採集してきたばかりの頃は人の気配を感じると隠れます。ストレス軽減のためにも入れてあげましょう。

餌はマウスです。冷凍のものを通販するのが一般的。様々なサイズが売られていますので、蛇に合った大きさを購入します。年間5000円かからない程度でしょう。

シマヘビはカエルをよく食べるので、カエルを採集できる環境にお住いの方はそれでも良いですが、寄生虫の危険を考えるとおすすめはしません。

餌について詳しくは → アオダイショウとシマヘビの餌

飼育の難易度より家族を説得する難易度の方が高い!?

一人暮らしなら何の問題もありません。

しかし、先に述べた通り、餌がマウスです。

冷凍庫にマウスが入っていても許される家庭かどうか…それが問題です。
へびちゃんのために専用の冷凍庫を用意しても良いかもしれません。

そもそも家族がヘビが苦手だったらどうするんだという話もありますが、そこはヘビのひんやりつるつるつやつやの美しいボディとかわいらしさで押し切りましょう!あとはヘビの抜け殻を持っているとお金がたまるとか!

ヘビは手軽に飼えるけれど、飼うからには大切に。

夏休みの自由研究のように、ちょっと観察したいので、野外で採集して1ヶ月ほど飼い、野に返すというのは良いですが(その場合は必ず採集した場所に放しましょう。遠方で採集したならそこまで行って放してください。)、

購入個体は絶対に放してはいけません。

遺伝的多様性など小難しい理由があります。ですが、それ以外の理由もあります。ずっと飼育されてきたいわば「温室育ち」の個体が突然野外に置かれれば命を落とすリスクがあります。

シマヘビ、アオダイショウは10年以上生きます。長期間飼うつもりならば、それなりの覚悟を持って迎えましょう。

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『身近な生物を飼育してみよう:(1)飼育が楽な爬虫類、ヘビ』へのコメント

  1. […] 前回はヘビの飼育についてでしたが、まずは種類がわからない!という方のために、ヘビの見分けを。そして捕まえ方をご紹介します。 […]

  2. […] 前回はヘビの飼育についてでしたが、まずは種類がわからない!という方のために、ヘビの見分けを。そして捕まえ方をご紹介します。 […]