シンプル・イズ・不思議。「アベコベガエル」。直球すぎる名前の由来、オタマジャクシの驚異的なサイズと卵の謎。

 

 

 

 

【成長】心身ともに育ち、成熟すること。

 

 

 

出典……角川学芸出版発行「類語辞典」より

 

 

 

 

 

なるほど完全に理解しました(してない)。

 

 

 

ちなみに出典が広辞苑などの国語辞典ではなく類語辞典なのは、手元にあった辞書がコレだからです。偶然です。

 

 

 

 

 

 

皆さん最近成長しました? 私は最近、山菜の天ぷらが美味しく感じられるようになりましたよ。これを成長といっていいのかどうかは知りません。

 

子供たちの成長、作物の成長……いろいろと成長はありますが、

世の中には我々の想像を斜め上に裏切ってくる「成長」があったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アベコベガエル」。(Google画像検索)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ、これらの画像は一見理解しがたいものでしょう。

 

 

 

 

 

偽物臭いですね!!(バッサリ)

 

 

 

 

 

こういうフェイクって多いんですよね~。鼻行類とか。そのうち紹介するかもしれません。

 

ですが、スケッチも写真も本物です。

 

このアベコベガエルは我々の「成長」という概念を真正面からぶっ壊しにきた生物界からの刺客。

 

そのワンダーな生態について、見ていきましょう。

 

 

 

・「アベコベガエル」の名前の由来。巨大過ぎるオタマジャクシ、卵もデカいのか?

 

「アベコベガエル」。

 

英名を「Paradox Frog(矛盾するカエル)」。

 

 

なかなかトリッキーな名前です。でも命名者のドヤ顔が透けて見える。日米ともに。

 

アベコベガエルの特徴は

「オタマジャクシのときは巨大で、カエルになると小さい」というものです。

 

 

 

 

 

オタマジャクシのサイズはなんと20センチ。

 

20センチってティッシュの箱くらいあるんですよ?

 

 

 

 

 

もはやエイリアンに近い。想像してみてください水辺でバシャバシャと群がる25センチオタマジャクシの大群を。生き物に耐性がないお嬢様だったらショック死しますよ。

 

 

 

 

 

 

 

しかしカエルになったら5センチくらい。

 

フツーのカエルですね……。カエルに対する興味がなければ種の判定が珍しいくらいにはフツーです。「THE カエル」とでもいえるほどカエルらしい姿をしています。5センチだし。

 

 

 

「このカエル、成長するほど小さくなるじゃん!!」

 

「あべこべじゃん!!」

 

 

 

これが名前の由来です。と、いうかコレ以外が由来だったら驚きですよ。

 

我々は「成長」とは「小→大」だと思っています。実際、経験してきたありとあらゆる成長はそうだったじゃないですか。

 

それが子供のほうが大きくて、大人になったら小さいだなんて、シンプルな衝撃がありますよね。

 

 

 

ちなみに誤解を防ぐために補足しておきますと。

カエルの姿になってからもちゃんと成長します。成体の姿になってから4~7センチくらいに大きくなります。なので

 

卵(サイズ不明)→オタマジャクシ(大きくなる)

→カエル(小さくなる)→カエルの姿で大きくなる

 

というよくわかんないライフサイクルを送っています。

 

しかし図鑑にもネットにも情報が少ない!! ビックリしました!!

 

名前だけがひとり歩きしすぎです!!

 

 

こう……記事を書くにあたって情報を集めるために図書館とか行くんですけど、紋切り型に同じことしか書いてないんですよー。

 

「卵のころから大きいのかな?」と調べてみるも「卵は泡状で水草に付着する」としか書いてない!!

 

と、いうわけですみません。

 

卵に対する疑問は解決できませんでした……。

 

もう個人的に気になってきた……。そのうち読めない英語を機械翻訳で頑張ってみようかと思いました……。

 

 

 

 

・アベコベガエルはどこにいる? 生息地を紹介しますよ。

 

さて、そんなアベコベガエルですが、一体どんな秘境に生息しているのでしょうか?

 

アベコベガエルは南米のアマゾン川流域や、トリニダード・トバゴに生息しています。

 

正確にはトリニダード・トバゴは主に2つの島(トリニダード島とトバゴ島)で出来ていて、そのうちトリニダード島で確認されています。

 

 

 

すげえ離れてますよ。

アマゾン川(地図)トリニダード島(地図)

南米のど真ん中と端っこじゃないですか。

 

 

 

 

アベコベガエルは基本的に一生を水中で過ごすカエルなのですが、

以前コロンビアの漁港にてオタマジャクシが捕獲され「なんだこの魚は!?」とニュースになっていました。

さてはコイツ海を泳いでる……?(推測です)

 

 

 

汽水域という言葉がありまして。

海水と淡水が混ざっているところのことなんですが、ひょっとするとアベコベガエルは汽水に適応しているカエルなのかもしれませんね。

汽水域に生息できるカエルには「カニクイガエル」というマングローブに住むカエルの前例もありますから、ひょっとしたらひょっとするかも。

アマゾン川、トリニダード、コロンビアという場所からは妄想が膨らみますね。

 

アマゾンはいまだに未開の地が多くあり、新種生物がすごい勢いで発見され続けている秘境です。

 

……もしかしてアベコベガエルってけっこう沢山いたりして。

 

 

 

 

 

・ふ、孵化させてみてえ! アベコベガエルの飼育・販売ってどこでやってる? お値段どのくらい?

 

さて、そんな珍獣アベコベガエルですが、当然飼育してみたい方も多いみたいですね。

 

夢がありますよね。つがいで飼って産卵までこぎつけたら、ティッシュ箱サイズのオタマジャクシを大量生産して縮んでいくさまを見て過ごすマニアックな生活……。

 

コレがマニアックかどうかの是非はまあ置いときまして、まず手に入るのでしょうか? そもそもどうやって飼育するのか?

 

 

 

 

 

まず、販売自体はされる……こともあります。

 

 

というのも国内では飼育されている動物園のたぐいも見つけられず、

 

現在アベコベガエルを販売しているショップも見つからなかったのです。

 

調べてもSOLD OUTの文字列が虚しく暗い部屋に輝くだけ……。

 

 

「以前取り扱ってたよ!!」というショップはいくつか見受けられるので、そういったところに連絡してみるのが一番の近道でしょうか。

 

蛇の道は蛇、餅は餅屋。

 

珍しい品種はブリーダーが購入して繁殖に成功すると供給が増えますので、それを待つしかないかも知れませんねー。悲しい。

 

でも飼育方法が確立されてない生き物を飼育してむざむざと死なせてしまうのも悲しい。ジレンマですな。

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