「自らの死を見つめる」珍獣バビルサ。ツノ? 牙? 日本の動物園にいるのか?

「死」。

人間のみならず生物すべてが持っている

根源的なテーマの1つですね。

話題が重いな初っ端から。

2トンくらいあるな。

ま、まあさておき……。

生物は死と常に向き合って生きています。最近(?)では「終活」がありますし、昔から生前葬で将来の自分の死と向き合ったりします。

生きることと死ぬことは表裏一体、どちらが欠けても成り立たない……。死をどう受け止めて生きていくのか……。いくら考えても答えは出ません。

……でもここまで死に近づかなくてもいいと思う。

バビルサ。(Google画像検索)

やりすぎ! やりすぎ!

自分で自分を追い詰めすぎ!!

目がもう人生を諦めてる。

「ああ……もうすぐ……」みたいな絶望を感じる。頭蓋骨の画像が怖すぎですよね。明らかに突き刺さっている……。

いったいどうして? なぜバビルサはこんな自虐的な姿に……。

このツノ? キバ? はなんのためにあるのでしょうか?

悲しい? 珍獣「バビルサ」について見ていきましょう。

・これって角? キバ? なんでバビルサはこんなのなの?

強烈にツッコまざるを得ないバビルサのツノ? キバ?

いったいなぜこんな危なそうなものがあるのでしょうか?

その前にバビルサがどんな生き物なのか見てみましょう。基本情報は大事。

バビルサはインドネシアの特定の島に生息しているイノシシの仲間です。

「鯨偶蹄目イノシシ科バビルサ属」に分類されています。

いわゆるイノシシと違って毛が短いので、どちらかというとブタに似ていますね。皮膚のダルダル感が特に。

「バビルサ」という名前も、

ブタを意味する「バビ」

シカを意味する「ルサ」が組み合わさったものです。和訳は「鹿豚」ですね。おいしそう。めちゃめちゃおいしそうな字面。

かつては食べられていたそうですが、諸事情により現在ではほとんど食用になることはないようです。まあ珍獣だからね……。

成獣は体長100センチ、体高は70~80センチほど、体重70キロまでになります。大型犬よりはるかに重いですね。さすがイノシシ。

バビルサの特徴として、食性が変わっているポイントがあります。食べるものが若干ヘンなんです。

有毒な果実を食べます。

もちろん他にも食べる雑食性ですが、バビルサが好むのが「パンギノキ」という木の果実です。

パンギノキ(Google画像検索)

この果実は人間も食用にするのですが、「安全に」食べるためには毒抜きが欠かせません。種や新芽にシアン化合物が含まれており、頭痛や嘔吐などメジャーな中毒症状に加えて心停止すら引き起こすヤベー毒。

しかし栄養豊富で競合者の少ないこの果実をバビルサは食べます。なんと解毒のために温泉水で出来た湿地帯の水や泥を飲んでまで。賢い。なんとこんなに大きなバビルサのいち日の栄養をパンギノキ数個で補うそうです。カロリーメイトもビックリだぜ。

さて長々とバビルサの基本情報について語ってきましたが、いよいよキバの謎に触れていきたいと思います。

まず、これはツノではありません。キバです。

イノシシによくある湾曲したキバですね。オスのみに存在します。通常、イノシシのキバというと下顎から生えている下キバと、それを研ぐ役目の上キバがあります。下キバが目立つのでイノシシといえば下顎からキバが生えているイメージがあります。

バビルサ(Google画像検索)も下キバがありますね。口の横から出てるほうです。そして上側に突き出しているものは「上キバ」なんですね。

皆さんの口の中に「犬歯」があると思います。八重歯とか糸切り歯とか呼ばれる歯ですね。下キバは下顎の犬歯が発達したものです。そしてバビルサの顔から突き出している上キバは、上顎の犬歯が発達したものです。

バビルサの上キバはもう曲がってるとかそういうことを置いといて最初っから伸びると顔を突き破ってくるようになってるんです。その結果、目に突き刺さりそうになってしまう……。

すごいですね生き物って……(もーこう言っとく他ない)

そしてこんな不便そうなキバですが、これがないと困るんですよ。

バビルサのオスはキバが立派な方がモテるんです。

オス同士で喧嘩して相手のキバをへし折ることもあるくらいです。その後、牙を折られたオスは全くメスに相手にされなくなります。つまり検索で出てくる画像のようなオスはバビルサ界では屈指のイケメンなんです。

本当は顔ほど絶望してないんでしょうね、バビルサ。

・バビルサはキバで死ぬのか? 死を見つめる動物の真実は?

「自らの死を見つめる動物」バビルサ。モテるために今にも目に突き刺さりそうなキバを備えているが故に人間から哲学的なあだ名がつけられてしまいました。

「バビルサは成長しすぎるとキバが頭に刺さって死ぬんだ……」

というのが人間の想像だったわけです。実際のところはどうなのでしょうか?

・まず刺さるまで生きない

ハイ、結論です。バビルサはほとんどの場合、キバが頭に刺さる前に寿命を迎えます。なんか不思議ですね……。キバが刺さって死なないように合理的に進化してるんでしょうか?

いやこのキバの時点で合理的ではねーか。

飼育個体は極稀に頭皮まで刺さってしまうことがあります。栄養状態がいいんでしょうか?

ちょっとシリアスな話ですが、バビルサにとってキバよりも恐ろしいのは人間です。過去の乱獲・密漁もそうですが、生活環境が人間によって侵されている部分は否めません。

現在、絶滅危惧種としてワシントン条約やインドネシアの法によって保護されているものの、イノシシにしては多産ではないことも相まって珍獣は本当に図鑑の中にしかいない生き物になってしまうかもしれません。

・珍獣バビルサは日本の動物園で見られるの? 海外だとどこ?

珍獣バビルサ、果たしてどこで見ることができるんでしょうか?

先ほどネタバレ気味に書きましたが、

バビルサはワシントン条約とインドネシアの法によって保護されている動物です。国外へ持ち出される例は決して多くありません。(非合法な持ち出しは知らない)

残念なことに日本ではまだ飼育されたことはありません。現在数千頭しか生息していないバビルサ、やはりもっと保護が進んでからでなければ来日は厳しそうですね。

例外的? なのかなぜかシンガポール動物園、

イギリスのチェスター動物園にはバビルサがいるようですが、他にはインドネシア国内の動物園にしかいないようです。

インドネシア第二の都市といわれる「スラバヤ」の動物園で飼育されており、海外旅行客にとって貴重なバビルサを見られる動物園ということですねー。

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