ネコじゃないじゃな~い。「ジャコウネコ」。高級コーヒー&香水のモト!!

名付けは難しいものです。

心当たりありませんか?

「絶対他にピッタリな名前あったやん!」とツッコミたくなるような名前。

本人もネタにしてる「伊集院光」とか、アジャ・コングの本名とか。ムッキムキなのに「薫」とか。

ジャンルが違いますが千葉にある「東京ディ◯ニーランド」とか。

まあ、名付けってのは時に実物からかけ離れてしまうこともあるよね、ということです。

今回ご紹介するのはコチラ。

「ジャコウネコ」

(Google画像検索)。(左上は普通のネコ)

99%の方が思うでしょう。

「ネコじゃねえ」。

そうです、ネコじゃないんです。でもジャコウネコなんです。

この姿、どっちかといえばタヌキですよ。誰だネコって名付けたのは。

ついでに後述しますがジャコウでもないんですよ。でもジャコウネコ。

ジャコウでもない。

ネコでもない。

ジャコウネコ。

見ていきましょう。

・ネコじゃない! ジャコウネコって一体ナニモノ!?

ジャコウネコはアフリカ大陸、ユーラシア大陸、東南アジアの島などに広く分布している雑食の動物です。

細長ボディとちょっと尖った顔をしていて、種で多少の差はありますが体長50~60センチくらいの大きさ。その雑食さは幅広く、昆虫や小鳥、ネズミ、果物や魚など環境によって食事は様々です。

主に樹上を好みますが、種によっては地上で生活します。生態が幅広いと紹介が大変です。具体性が出しづらい。

ネコ目ネコ亜目ジャコウネコ科ジャコウネコ属。

これがジャコウネコの分類です。

ちなみに、皆さんご存知ネコはネコ目ネコ亜目ネコ科ネコ属。ネコがゲシュタルト崩壊してきますね。にゃー。

ネコ目は通称「食肉目」といい、大きく2つに分けられます。

「ネコ亜目」と「イヌ亜目」です。

「ネコ亜目」にはネコ科やジャコウネコ科、ハイエナ科やマングース科が含まれ、

「イヌ亜目」にはイヌ科やアライグマ科、クマ科などが含まれています。

もう科が違うんですね。ほぼほぼ別モンと言っていいでしょう。本当に誰なんでしょうジャコウネコって名付けたのは。

そしてジャコウネコのネコ以外の部分「ジャコウ」。

ジャコウ、漢字では麝香。

ジャコウジカというシカが分泌する、香水などに使われる香料です。

くわしくはコチラ。

要するに麝香が大変な高級品で、それにあやかるように匂うものを分泌する生き物に「ジャコウ」とつけることがあるんです。

タイと関係ない魚に「◯◯鯛」って名前が付いてるようなもんです。

ジャコウネコは麝香を分泌しません。(きっぱり)

ジャコウネコも分泌物を出すのですが、麝香とは全く別のもの。

「霊猫香」と呼ばれるものです。別名シベット。

薄めて香水や漢方などに使われます。

と、いうわけで。

ジャコウネコは、

麝香も分泌しませんし、

ネコでもありません。

でもジャコウネコなのね……。

・世界で一番値段の高いコーヒーはジャコウネコの◯◯◯!? ベトナム、バリ島で生産される!?

世界でもっとも高価なコーヒー。

どんなものを想像しますか?

色々な想像が膨らむお題ですが、事実は小説より奇なり、と申します。

世界最高のコーヒーは、ジャコウネコのウンコから取れます。

……有名なので知ってる方も多いですかね? ウンコーヒー。(すみません)

先述の通り、ジャコウネコは果物も食べる生き物です。

コーヒー「豆」と言いますが、実際は果実の種なんです。マレージャコウネコは農園で栽培されているコーヒーの果実を食べます。果物好きですからね。

そして果肉だけを消化します。そして種の部分、いわゆるコーヒー豆が未消化で排泄されます。ウンコです。

このとき、軽く消化されたり腸内細菌によって発酵したりして、独特な風味を持つ、というのがジャコウネコのウンココーヒー、通称「コピ・ルアク」です。

そのお値段、なんと100グラム5000円。

たっけー!!!!

ちなみに、この価格には「手間賃」や「希少価値」の部分も大きいそうです。

ジャコウネコがいつフンをするのかもわからないのに新鮮なフンからコーヒー豆を取り出さなければならないので、摘んで炒ってオーケーな通常のコーヒー豆よりも明らかに手間がかかっています。

そしてやっぱり「ジャコウネコのフンから取ったコーヒー」という良くも悪くもインパクトの強いものなので、珍品好きからは好評なのでしょう。多少高くても需要があるんですね。

ベトナムやバリ島などインドネシアで飲まれているコピ・ルアク。高級コーヒーなだけあって、ニセモノも多く出回っているようです。

特にベトナムでは、ジャコウネコを利用せず人が発酵させたもの(※人糞じゃないですよ)をコピ・ルアクとして販売してる場合もあるとか。食品偽造はこんなところにも……。

さて、ここまで聞くと一杯くらい飲んでみたくなったんじゃないですか?

ウンコ由来ですけど、ちゃんと洗って焙煎してますから! 衛生的には問題ないですから!!

・ジャコウネコの「霊猫香」から作られた香水。麝香(ムスク)と比べて香りはどんなもの?

さて、ジャコウネコの分泌物「霊猫香(シベット)」ですが、現在も継続的に生産されており香料として使用されています。

霊猫香が使われている代表的な香水は「シャネルN°5」。

かの女優マリリン・モンローが、記者からこんな質問をされました。

「なにを身に着けて眠りますか?」

彼女はこう答えたそうです。

「シャネルの5番よ」

オー、モーレツ。

原料考えたらリアクションに困りますね!!(ジャコウジカ、ジャコウネコの分泌物)

シベットもムスクも、そのものが甘い香りを持つだけでなく、花の香りを引き出し、長持ちさせるという香水の機能性を高める効力を持っています。

これを呼んでいるオシャレな方々、ひょっとするとその香水、シベット使われていませんか?

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